Recursive AI 採点アシスタント
数学に特化したOCR機能を用いて、手書きの計算問題を分析し、自動採点する独自のLLM(大規模言語モデル)を構築。
多くの国の教育現場、特に小中学校教育において依然として紙媒体による宿題やテストが広く用いられています。これらを手作業で採点することは、教師の時間的負担を増やす要因となっています。採点をデジタル化・自動化することは、業務効率を高め、教育の質の向上につながる鍵となります。
Recursiveは、小学生算数の手書き解答を自動的に評価する高度なAI採点アシスタントを開発しました。このアシスタントは、算数の基礎となる整数と小数の加減乗除に対応しており、横書き・縦書きのいずれの筆算形式にも対応しています。
本アシスタントは、PC、タブレット、スマートフォンに対応した直感的なWebアプリを通じて、生徒が手書きの宿題やテストの画像を容易にアップロードできる環境を提供します。アップロードされた画像は高度に解釈され、テキスト化された後、解答分析と採点を行われ、結果が即座に表示されます。
ハイライト
- 精度の高い結果
Recursiveのエンジニアリングチームは、大量の手書き算数解答を収集・ラベリングし、モデルを学習。膨大なデータセットを用いることでモデルの性能が大幅に向上し、平均精度85%を達成。
- 複雑な算数・数学問題への対応
整数や横書き計算だけでなく、AIがこれまで技術的な制約から苦手としていた小数や縦書き計算にも対応。さらに、今後は方程式や幾何学など中学レベルの数学問題にも対応できるようモデルの機能拡張を計画。
- わずか10秒で自動採点
アシスタントが10秒以内に採点を完了するため、教師の採点作業にかける時間を大幅に削減。教師は授業計画や個別の指導活動に専念できる環境を提供。
- 教育基準への準拠
本アシスタントは、各国政府の教育省が定める基準など、特定の採点ガイドラインに沿うようファインチューニングすることが可能。これにより、各国の採点基準に沿った解答形式と整合するように品質を保証。
- 安全かつプライバシーを重視したインフラ
本アシスタントは、Recursiveの安全なGPUインフラ上で作動。これにより、データのセキュリティを確保し、クライアント自らが管理できる環境を提供。
- Webベースのアプリで簡単アクセス
教師はPC、タブレット、スマートフォンに対応したWebベースのプラットフォームを通じて採点結果にアクセス可能。これにより、生徒の成績の進捗を効率的に追跡し、成績管理を合理化。
ソリューション概要

- データソース:
メインデータセットには様々な筆記スタイル、問題形式、解答傾向を網羅した膨大な手書き解答データを使用。これにより、モデルの安定性と汎用性を向上。
- データラベリング:
Recursiveのチームは、継続的な改善と品質管理対策によって、ラベル付けの工程を改善。これにより、モデルが手書きの解答から重要箇所を正確に認識し、注釈を付ける能力が大幅に向上。
さらに、自動ラベリングと人間によるレビュー・修正を組み合わせたハイブリッド手法により、自動プロセスにおけるエラーや不整合を排除し高品質なデータを確保。
- AIモデル:
Recursiveは、数学に特化したOCR機能を備えた独自のLLMを活用し、手書きの数式問題を解析・処理。本モデルは、画像内の手書き問題を構成する要素を特定し、機械可読なテキスト形式に変換するように設計。
- 評価プロセス:
本LLMのモデルは、転写された解答を文字列として出力。この文字列は、あらかじめ定められたルールやアルゴリズムを用いて体系的に評価され、解答の正確さが判定される。この評価プロセスでは、数値の正確性、算数・数学的原則との照合、期待される解答形式との一致など、さまざまな要素を用いて精査される。
- ビジネス成果:
本アシスタントは、使いやすいWebベースのプラットフォームを通じて提供され、教師が生徒の学習データや生徒への理解を深める情報に簡単にアクセスできるようになっている。採点作業を自動化することで、Recursive AI 採点アシスタントは教師の負担を大幅に軽減し、授業計画の立案、個別指導、生徒との関わりといった、より本質的な教育活動に力を注げる環境を実現。
プロジェクトの流れ
数ヶ月で成果を実現
- 012時間
エグゼクティブ・ブリーフィング
- 022〜4週間
企画・調査・研究
- 031〜2ヶ月間
AIおよび 機械学習の開発
- 04
ソフトウェア開発
導入